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Tech

コンテキスト・プロバイダ型の FIWARE 対応 IoT デバイス

Context Provider (CPr)

コンテキスト・プロバイダ (CPr) は、コンテキスト・プロデューサ (CP) の特別な種類です。同期モードでオンデマンドでのコンテキスト情報を提供します。つまり、コンテキスト・ブローカーだけでなく、コンテキスト・コンシューマでさえも、コンテキスト情報を取得するためにコンテキスト・プロバイダを呼び出すことができます。コンテキスト・プロバイダは特定の呼び出しに対してコンテキスト・データのみを提供します。すべてのコンテキスト・プロバイダは、適切なアナウンスをコンテキスト・ブローカーに送信することによりその可用性と機能を登録し、コンテキスト・ブローカーおよびコンテキスト・コンシューマにコンテキスト情報を提供するためにインタフェースを公開します。

本記事では、IoT マイコンの ESP32 を使って、温湿度、気圧の情報を、コンテキスト・ブローカーやコンテキスト・コンシューマにコンテキスト情報を提供する、コンテキスト・プロバイダを紹介します。

プログラム概要

コンテキスト・プロバイダは、コンテキスト・ブローカーからコンテキスト情報取得のリクエストを受け付けるために、次のエンドポイントを提供します。

POST /v1/weatherObserved/queryContext

エンドポイントは、Arduino core for ESP32 の Webサーバのライブラリを利用して実現します。具体的には、setup() で、次のように Webサーバを作成します。 エンドポイントにアクセスがあると、queryContext() が呼び出されます。この中で、温湿度、気圧の情報をセンサーから取得し、これらをコンテキスト情報としてレスポンスします。

プログラム全体

プログラム全体は以下のような内容です。Arduino IDE から ESP32にこのプログラムを書き込んでから実行すると、ESP32はコンテキスト・プロバイダとして動作します。

  • ソースコードのダウンロード

    コンテキスト・プロバイダの登録

  • コンテキスト・ブローカーの FIWARE Orion から、このコンテキスト・プロバイダにアクセスできるように、コンテキスト・プロバイダの登録が必要です。

    POST /v2/registrations

    コンテキスト・ブローカーの Orion の IP アドレスが 192.168.1.2、コンテキスト・プロバイダ の ESP32 の IP アドレスが、192.168.1.3 の場合、次のようなクエリで登録できます。

    コンテキスト情報を取得

    Orion にアクセスして、コンテキスト情報を取得します。次のクエリで取得できます。

    GET /v2/entities/urn:ngsi-ld:WeatherObserved:sensor002

    シリアル・コンソールの出力

    シリアル・コンソールの出力は次のとおりで、エンティティ情報取得のリクエスト毎に、Orion から コンテキスト・プロバイダへのリクエストと、コンテキスト・プロバイダから Orion へのレスポンスが表示されます。


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